2表現力豊かな妖精たちと植物学的に正確な花の絵
シシリーのアートの持つ力・特徴の一つは、「描かれる妖精の豊かな表現力」にあります。
妖精のポーズや一つひとつの表情は実際のスケッチに基づいて描かれており、妖精という存在でありながら、とても人間らしい点が魅力です。
そのモデルとなったのは、シシリーのお姉さんが経営する幼稚園の園児たちと言われています。花の茎にぎゅっと寄り添っていたり、
自分よりも小さな妖精のお世話をしていたり、どれもとても愛おしい仕草や表情で可愛らしく優しい空気感が伝わってきます。
もう一つの特徴は「植物学的に正確な花の絵」であるということです。
自然の美しさを忠実に再現するため、ロンドンの王立植物園「キュー・ガーデン」で花々を観察し描き起こすなど、植物を丹念に研究しスケッチしていったと言われています。
ひとひらの花びらにも表情があることを象徴するかのように、妖精たちが身にまとう衣装にも生き生きとした花びらが丁寧に表現されており、自然の生命力を感じることができます。

左上:ラベンダーの妖精(The LAVENDER Fairy)、左下:チューリップの妖精(The TULIP Fairy)、右下:スイトピーの妖精(The SWEET-PEA Fairies)—『庭の花の妖精』(The Flower Fairies of the Garden)/右上:バラの妖精(The ROSE Fairy)—『夏の花の妖精』(The Flower Fairies of the Summer)

ポプラの妖精(The Poplar Fairy)、梨の花の妖精(The Pear Blossom Fairy)—『樹の花の妖精』(The Flower Fairies of the Trees)