ハマった瞬間

2020-04-27 19:19 カテゴリー:コラム

みなさん、「watashi lassic.」(以下WL)という隠れた?名シリーズをご存知ですか?

レトロなイラストデザインと、使用目的が明確な商品ラインナップが魅力のシリーズ。

問い合わせ率も高く、(そしてその内容は愛が強いものばかり)、根強い人気です。

 

 WLは個人的にも思い入れの強い商品の一つで、あれは今から遡ること約3年前…。

入社当時の私は、デザイン文具メーカーとしての営業に大苦戦。

前職と業界は変わったが、営業経験は約10年あったので、

それなりに出来るだろうと思っていたのが、まぁ甘かった。

 

自社商品の魅力を上手く伝えられず、バイヤーさんの頭の上には?マークが…。

今思えばね。当時は必死でそれすらも分からなかったですよ。

その頃商談していただいたバイヤーさん達には本当に感謝です。

 

また、当社は週一でミーティングがあり、営業は現場の声を社内にフィードバックするという大切な役割があったのですが、私はそれがとても苦手でした。

だってそうですよ、初めての業界だもの!

…はい、開き直りました笑。

 

そんな駆け出しの頃から、このWLは何故か気になる存在で、ひと際熱く営業をしていました。

良さを伝える為にはまず自分が使ってみないと。

その頃映画にハマっていたので、商品の中の一つ、「ジャーナルノート」の「MOVIE」を実際に使用してみました。

 あらかじめ書かれたフォーマットに従って、観た映画の内容を書くだけで備忘録ノートの出来上がり。

ただ、私はこういったセンスが無いので、申し訳程度のマステでデコり、

あとはひたすら黒のボールペンで書き込んでいく。

まるで写経みたいなノートが出来上がりました。

映画や読書をはじめ、記録をしておきたいことって案外多くて、

そのニーズに応えられていることと、

ノートを見返せばその時の記憶がけっこう鮮明に蘇るので、

これは素晴らしいものだ!と自社商品の良さを再確認。

この想いをバイヤーさんにきちんと伝えたら導入につながるのではないか、

ある種の確信が芽生えた瞬間でした。

 

早速、写経みたいなノート(と、デザイナーさんが描いたカラフルで素敵なサンプル)を持って、

当時のメインクライアントだったT社に持ち込みました。

写経みたいなサンプルと、素敵なサンプル(←大半はこっちのおかげ)を見せると、

これはいけそうだ!ということになり、90cm幅の棚を2段空けて使わせてくれることに!

 

 

初めて自分の熱意と提案ストーリーがカチッとハマった瞬間。今でも鮮明に覚えています。

 

 

商品陳列の際には、素敵なサンプルもしっかり並べてもらい、

お客さんが足を留めたくなる売場を作っていただきました。

初動は好調。3日ほどですぐにリピート発注が。

その後も最後まで動きが鈍ることなく��れ続けました。

 

売場での展開終了後、お客様からのフィードバックで色々なことが分かりました。

サンプルが売場の目を引いたこと、

立ち止まって手に取るお客さんが多かったこと、

サンプルがとても素敵だったこと、

など、売場の「生の声」を入手することに成功。

 

「使い方が具体的にイメージできるよう、使い方の書かれた用紙を入れた方が良い」

というその時いただいたアドバイスにはとても納得させられ、週一のミーティングで早速社内にフィードバック。

その意見は社内的にも盲点で即採用となり、すぐにパッケージ変更が進められました。

 

店頭での分かりやすさ、使うイメージが湧きやすくなり、バイヤーさんの評価が上がると同時に導入店舗も増加。

紙博や文具女子博などの物販イベントでも、集客力の高い主力商品の一つになりました。

 

 

商品の特性理解、提案のストーリー作り、各クライアントの売場に合わせた最適な提案など、

この業界の営業としてとても大切なことを学び、小売り営業が一気に面白くなった印象的な出来事でした。

 

 

この姿勢は常に持ち続けなくてはいけないし、さらにレベルアップさせるべく日々の活動に取り組んでいます。

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